【初心者必見】問題解決の基本的な流れ、2つの大切な考え方

問題解決
  • 問題解決ってそもそも何?
  • ただ上司に言われた仕事をこなすだけになっている
  • 何となく問題意識は持っているけど、具体的な行動に移せない

仕事をしていてこんな悩みを持っている方はもちろんのこと、
また社会人になる前の学生の方にも今回の記事は役に立つと思います。

問題解決についての最初の記事として、
「問題解決の基本的な流れ」「問題解決するための大切な考え方」の2点について書き、

自分で考え、問題解決し、実行に移すための基本的な方法を示します。

※今回の記事は次の本を参考に作成しています。

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世界的なコンサルタント会社であるマッキンゼー出身である著者により
問題解決について中高生でもわかりやすく書かれた本です。

仕事とは問題解決そのもの

そもそも問題解決とは何でしょうか?

簡単に言えば、

直面した問題に対し、自ら筋道立てて考えて答えを発見していくことです。

皆さんの仕事も、基本的には日々こうした問題解決が求められます。
仮に単純作業のようなことを仕事にしている人でも
イレギュラーなことはしばしば起こり、問題解決が必要になると思います。

つまり問題解決スキルを身に付けることで、仕事で成果を出すことができます。
仕事が出来る人には、まず間違いなく問題解決スキルが備わっています。

また問題解決スキルは、仕事の場面だけではなく、プライベートでも役立ちます

体重が10kg増えて服が着れなくなった・・・
今年の夏休みは、どこに旅行に行こう・・・
友達や恋人と仲直りしたいけど、どうしよう・・・

・・・などなど、私たちの生活は日々問題解決の機会にあふれています。

この仕事や生活に不可欠な問題解決スキルとして、
具体的に問題解決していくための基本的な流れ「ギャップの認識-分析-解消」
また問題解決をするのに大切な考え方「分解」と「仮説」について書いていきます。

問題解決の基本的な流れ~「ギャップ」の認識-分析-解消

問題解決には大きく分けて次の2種類があります。

  1. 現状抱える問題を解消すること
  2. 将来の目標を達成すること

これら2つとも本質的には同じで、問題解決のためには

あるべき状態と現状との「ギャップ」を認識・分析・解消すること

が必要になっていきます。

現状抱える問題がある場合、「問題が解消した状態=あるべき状態」なので、
まずは問題の原因を認識・分析し、問題解消のための行動が必要になります。

将来の目標を達成には、「目標を達成した状態=あるべき状態」になるので、
現状と目標までの道筋を認識・分析し、ギャップを埋めるための行動が必要です。

以上、あるべき状態とのギャップを解消するという意味で本質的には同じなのですが、
わかりやすさのために、2種類それぞれについて流れを説明していきます。

現状抱える問題の解消

問題の解消のための流れは、以下の通りです。

1.現状の理解(ギャップの認識)
2.原因の見極め・打ち手の決定(ギャップの分析)
3.打ち手の実行 (ギャップの解消)

冒頭で示した本では、例として「中学生バンドのコンサートに観客が来ない」ことが問題となっていました。そこで上記の流れに従うと以下のようになります。

1.現状の理解(ギャップの認識):
  200人入る会場(あるべき姿)に15人しか入っていない(現状)

まずはあるべき姿として、どの状態であれば問題ないと言えるのか、またそれに対して現在はどういう状況だから問題があるのか、をしっかりと認識することが大切です。ここをしっかり定義しておかないと、次のステップの原因の見極めや打ち手の決定が正しくできないことになります。

例えば中学生バンドで、東京ドームの会場が埋まらないのが問題と考えているなら、そもそもの問題設定がおかしいと考えるのが普通ですし(極端すぎる例ですが)、逆に200人の会場に既に180人入っているなら、少しの改善で達成可能ということになってくると思います。

2.原因の見極め・打ち手の決定(ギャップの分析):
  ・原因の見極め:見込み顧客を分類する。それぞれに原因の仮説を立てる。仮説を検証する。
  ・打ち手の決定:幅広くアイデアを出す。実行可能性と効果から打ち手を選ぶ。

現状を理解しギャップを認識したら、そのギャップの原因を見極め、打ち手を決めます。

原因と打ち手は様々にあることが多いため、まずは対象を分類してそれぞれに合った原因と打ち手を考えることになります。対象を分類するために、この本では「分解の木」「はい、いいえの木」というツールを使い、コンサートについて「知っている」「行ったことがある」「継続している」と見込み顧客を分類しています。

次に原因についての仮説を立てます。仮説は「これが答え」と思える仮の答えのことで、後々チェックしていくために、仮説とその根拠を明確にしていくことが大事になってきます。

その仮説を検証として、よりよい判断をしていくために、よりどころになる情報や分析をします。あくまでよい判断をすることが目的のため、情報収集・分析をやり過ぎて目的を見失わないことが重要です。検証の中で仮説と事実が異なることが出てきたら、修正しながら進めていきます。

検証の後は打ち手の洗い出しですが、まずは考えつくアイデアをすべて出すことが大事です。そこから芋づる式にアイデアが出てくることが期待できますし、多くなったら優先順位をつけて絞り込めば良いからです。

最後に、打ち手を実行可能性(実行しやすさ)と効果から選びます。実行がしやすいものはある程度効果があれば何でもやるべきですし、難しくても効果が高いものはチャレンジする価値があります。また自分には難しいことでも他の人に頼めば可能なこともあります。

3.打ち手の実行(ギャップの解消):
  実行プランを作成し実行する。コンサートの日から逆算して誰がいつ何をするか明確に。

実行前には具体的な実行プランを組むことが大切です。基本的には誰がどのタイミングで行うかを決めれば良いのですが、注意点としてはゴールからの逆算で作業を割り当てることです。例えば、コンサートのチラシを配る前には、当然デザインを決めて印刷をする必要があります。どんな工程が必要なのかを考えながらスケジュールを組むようにしましょう。

将来の目標達成

次に、目標を設定し達成する方法を決めるための流れは以下のようになっています。

1.目標設定と、現実とのギャップの明確化(ギャップの認識)
2.仮説設定と仮説検証(ギャップの分析)
3.実行(ギャップの解消)

本の中では「アニメ監督を夢見る少年がパソコンを手に入れる」というストーリーが語られています。手順については上の問題解消の例と似ていますので、以下簡単に説明します。

1.目標設定と、現実とのギャップの明確化(ギャップの認識)
  目標を具体的に決める「何を」「いつまでに」「どうやって」。ギャップはどれだけか。

問題解消の例の現状認識と同じではありますが、目標設定の場合は自由度が高いので、意識的に具体的に決めることが大切です。パソコンを買うのであれば、いくらのものが欲しいのか、いつまでに欲しいのか、ということを決めることで、現状とのギャップが明確になり、解決策も具体的に考えることができます。他にも制約条件などあれば明確にしておいた方が良いでしょう。

2.仮説設定と仮説検証(ギャップの分析)
  ・仮説設定:課題を分解し選択肢を幅広く洗い出す。選択肢を絞り込んで仮説を立てる。
  ・仮説検証:事実に基づいた数字・データでチェックし、ギャップを埋められるか確認。

こちらは問題解消と同じイメージですが、課題(解決対象)を分解する→選択肢を洗い出す→選択肢を絞り込んで仮説を立てる→仮説を検証する、という流れで注意すべき点も同様です。問題解消の場合は原因にフォーカスするのに対し、目標達成の場合は解決策にフォーカスするというような違いはあります。

3.実行(ギャップの解消)
  いつ何をするのか決めて実行。計画通りにいかないこともあるが臨機応変に対応。

ここも具体的な実行プランを立ててから実行することは同じです。問題解消と比べると、解決策の自由度があるだけに、予想外の事態が起こることが多いですが、これまでのステップに立ち返って新たな解決策を考えて実行していくことが大切です。

問題解決の大切な考え方

これまで書いた問題解決の基本的な流れの中で、ポイントになる考え方「分解する」「仮説を立てる」の2つについて補足します。この考え方を自分のものにすれば、問題解決がかなりスムーズになっていきます。

分解する

対象を分解することで、①問題の原因をモレなく抽出したり、②アイデアを具体化したりできます。

例えば先ほどのコンサートの例では、見込み顧客全体を見ていても原因や対策を考えるのは難しく、何となく「広告のビラを作ろうかな」「友達を誘おうかな」など曖昧なものしか出てきません。

そこで例のように「知っている」「行ったことがある」「継続している」などの観点で分解することで、

・それぞれの人数はどれくらいの比率か?=何が原因で来てくれない人が多いのか?
・そもそもコンサートの存在を知らないのであれば、ビラ等で認知をしてもらう。
・知っているが来てくれないのであれば、来場しやすい日程に変える・試しに歌を聞いてもらう。
・継続的に来てくれないのであれば、毎回のコンサートの曲目を変えて飽きられないようにする。

などの、具体的な原因分析・対策を立てることができます。

本の中で「分解の木」「はい、いいえの木」と書いてあるツール(一般的にはロジックツリー、Yes/No質問などと呼ばれます)を使い、分解することで具体的に考えていくことができます。

仮説を立てる

原因や対策を立てる際に、最初から明確な答えがわかることは少ないです。そのため、その時の状況から仮の答えを作って検証する方法が有効です。これが仮説を立てるということです。

対策を立てる際には情報収集・分析が必要になりますが、仮説を立てることで目的がはっきりして、効果的な情報収集・分析が可能になります。逆に何もないと役に立たない情報を集めたり、ムダに情報収集に時間を費やすということになってしまいます。

仮説を立てる際には、具体的に考えることが重要で、課題に対して「どんな仮説が立てられるのか?その根拠は何か?」ということを具体的に真剣に考えて明確にすることで、問題解決の確立が上がります。また頭の中を整理をすることで、ダブりやモレを防ぐことが可能になります。

とはいえ、あくまで仮説は仮に決めた答えですので、検証の結果あまりうまくいかなそうであれば、その仮説にこだわる必要はなく、次の仮説を立てて検証を繰り返すという姿勢が大切です。

まとめ

問題解決は、仕事そのもの、もっと言えば仕事に限らず、人生の様々な場面で必要になります。

基本的な流れ=ギャップの認識-分析-解消、大切な考え方=分解する・仮説を立てる、をしっかり理解して自らの問題解決に生かしていただければと思います。

もっと事例なども詳しく知りたい方は、ご紹介した本を読んでみてください。120ページ程度の薄い本なのですぐに読み終わりますし、なによりわかりやすいので入門書としてはオススメです。

最も大切なことは実践することですので、ぜひともこの後すぐにご自身が抱える問題・達成したい目標に当てはめて使ってみてください!!

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おまけ

問題解決という本題とは関係ありませんが、ご紹介した本には英語版があります。個人的にはこれで洋書を読んでみるのもオススメしたいと思っています。

・「ページ数が少ない」「中高生にもわかりやすく書いてある」ため読みやすい
・問題解決というロジカルな内容で、日本語の本も参照できる。
・日本人が書いているため英語がわかりやすい(これが実は重要なポイントだったりします)

実は私も英語があまり得意ではないのですが、洋書を通して読めたのは、この本が初めてです。

ぜひ「英語で勉強する」経験として、この本を活用してみてください。


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