- 「やること」が多すぎてどうしていいかわからない
- 細かい「やること」に追われて、本当にやりたいことができない
- 仕事でも家庭でも「やること」があって、覚えていられない
現代は誰もが多くの「やること」を抱えていて悩んでいると思います。
こうした悩みを解消し、自分の「やること」をうまくさばいていく仕組みがタスク管理です。
例えば、一番簡単でよく使われているのは、「やることリスト」や「買い物リスト」などのように、紙のメモ帳やスマホのメモアプリに箇条書きにしておいて、それを1つ1つこなしていく方法などです。
タスク管理には、これ以外にも様々な手法があり、世の中にもたくさんの書籍や情報が出ています。
この記事は下の本を参考に書いています。
タイトルの通り、タスク管理の入門的なところから書かれており、世の中にたくさんあるタスク管理の手法についてわかりやすく説明されています。
さらにはタスク管理を実践していく上での注意点などもまとめられており、タスク管理を色々試したけどうまくいかない、という人にもおすすめの本です。
この記事では初心者にもわかりやすく、タスク管理について説明していきます。
タスク管理について理解して、あなたも自分の「やること」を実行できるようになりましょう。
Contents
「やること」ができないのは人間だから
私たちはなぜ「やること」を実行できないのでしょうか?
その理由を、この本では「私たちが人間だから」として、以下の例を挙げています。
・記憶の問題・・・内容を忘れてしまう。適切なタイミングで思い出せない。
・やる気の問題・・・やるべきだと思っても実行できない。切羽詰まらないとやらない。
・バイアスの問題・・・緊急性や重要性の判断を誤る。タイミングにより異なる。
・処理できる情報量の問題・・・短期記憶は限られている。一度に複数のことを考えると混乱する。
タスク管理はこうした人間が元々持つ弱さをカバーし、私たちが「やること」を実行するためツールです。
ただ私たちは個々人によって持っているの弱さは異なりますし、もちろん抱えているタスクも異なります。
タスク管理には様々な手法がありますが、1つの正解があるわけではなく、人や状況に応じて最適なやり方は変わってきます。
自分にあった方法を見つけていくのもタスク管理の楽しさの1つでもあります。これからはタスク管理の基本的な考え方や方法について書いていきます。
「やること」を実行するタスク管理の道具箱
色々な種類の「やること」
「やること」と一口に言っても色々なものがあります。
例えば
・スマホゲームをする
・英単語を10個復習する
・部長に企画の提案をする
・明日の10時から営業会議に出席する
・毎晩寝る前にストレッチをする
このようにまったく種類の異なる「やること」を同じように扱ってしまうと混乱することになります。それぞれの「やること」の性質を見極めて、対処方法を変えるというのがタスク管理の最初のステップです。
そもそもやるべきか
実際にとれる行動=タスク、やるべきこと=To Do
「スマホゲームをする」「英単語を10個復習する」はどちらも実際にとれる行動です。その意味では、この2つはどちらもタスクと言えます。ただ実際にとれる行動をすべて行っていたら時間は足りなくなってしまいます。
そこで「これは本当にやるべきか」と考えて、実際に行うことを決めることが必要です。
多くの人にとって「スマホゲームをする」というのは、やるべきこととは言いづらいでしょう。そこでやるべきかを判断して、代わりに「英単語を10個復習する」という行動をTo Doと考える、ということになります。
どんな性質を持っているか
プロジェクト
次に「部長に企画を提案する」について考えてみましょう。
まっさらな状態から行おうと思うと実際の行動をとるのは難しいのではないでしょうか。それは、これが複数の行動によって構成されているからです。
例を出せば、次のような行動で構成されていると言えます。
・企画のアイデア出しをする
・採用するアイデアを選ぶ
・企画の構成を考える
・企画書を作成する
・部長とのアポをとる
・実際に部長に説明する
こうした複数の行動で構成されているものをプロジェクトといいます。プロジェクトを実行するためには、実際にとれる行動まで分解することが必要になります。
スケジュール
また「明日の10時から営業会議に出席する」は、日時が決まっている行動です。これは他者との約束によって決められているため、通常はそれを優先し、空いている時間で他のタスクを行うことになります。こうした行動をスケジュールといいます。
ルーチン
最後に「毎晩寝る前にストレッチをする」は、毎日行う行動になります。こうした繰り返し行うものはルーチンといいます。
このように「やること」は、タスク・ToDo・プロジェクト・スケジュール・ルーチンなどに分けることができます。
なぜ種類を分けることが大切かといえば、性質によって管理の仕方も異なるからです。次に管理のためのツールについて解説します。
どんなツールが使えるのか
リスト
通常、行うべき「やること」は複数ありますので、それをリストに並べて管理することが基本になります。例えば「To Doリスト」「買い物リスト」などです。
リストには、①「やること」を忘れない、②「やること」を性質に合わせて整理する、という役割があります。リストは「やること」の性質に合わせて様々な種類があります。
カレンダー
日付や時間と紐づいた「やること」、つまりスケジュールを管理するためのツールです。単純に日付と時間を忘れないための備忘録としての役割もありますが、週単位や月単位で俯瞰してみることによって、前後のスケジュールの確認や調整をするための役割もあります。
リマインダー
「やること」を思い出させてくれるものがリマインダーです。たとえばパソコンのディスプレイや冷蔵庫に貼っている付せんや、スマホの通知などです。
参考資料
「やること」を実行する際に役に立つ情報です。たとえば企画案を出すときに参照する資料や、誰かに連絡する時の連絡先の情報などです。
※タスク管理のツールにはスマホアプリが便利
ここまでツールについて読んできてお気づきの方も多いと思いますが、これらは私たちが日常的に使っているものです。特に最近は、スマホに入っている様々なアプリがこの役割を果たしてくれます。もっとも身近なのはGoogleカレンダーなどのカレンダーアプリかとは思いますが、それ以外にもタスク管理専用のアプリも様々にあります。
まずはここから始めてみよう
本の中には様々なリストや手法などが紹介されていますので、興味を持った方は、本を読んで自分に合いそうなものを試すことをオススメします。
ただ初めての方は、何から手をつけて良いかわからないと思いますので、私から簡単なエクササイズを示してみます。これはGTD(Getting Things Done)という手法を簡易的にしたものです。できれば自分の「やること」を整理するために、1時間くらい時間をとって試してみて下さい。
1.「気になること」をすべて書き出す(20分)
まずはA4などそこそこの大きさのある紙とペンを用意しましょう。スマホのメモ機能でもOKです。
そこで20分間、自分の気になっていることを箇条書きに紙に書いていきます。仕事、プライベート、買いたいもの、将来やりたいこと、何となくモヤモヤした悩み・・・何でも良いので、自分の頭の中にあるものをすべて追い出すつもりで書いていきましょう。
なるべく20分は考え続けるようにしましょう。すぐに終わって思いつかないという人は「トリガーリスト」というのを使うと良いです。(以下にリンクを示しますが、「トリガーリスト」でググれば色々と出てきます。)
逆に20分経ってもまだまだ出てくる場合は、時間に余裕があれば全部出し尽くすまで延長してみましょう。
2.書き出した「気になること」を分類していく(40分)
書き出した気になることを上から一つずつ、下のフローチャートに従い分類してみましょう。
①~④の問いに答えることで、「やるべきこと」が先ほど示した通りに分類されていきます。
これで自分のやるべきことの全てが、「カレンダー」と「ToDoリスト」の2つに整理できました。この2つのリストにある項目を実行していけば、自分のすべきことができることになります。
3.実行する
次はいよいよ実行です。まずは一週間、以下の方法を試してみましょう。
「カレンダー」にある項目は、カレンダーの予定に沿って実行していくことになります。
重要なのは、事前にカレンダーを見てすべきことを確認することです。それを忘れてしまっては実行ができません。
スマホアプリ等のデジタルツールを使っている場合には、リマインダー機能を使用して、予定を忘れないような工夫をするのがオススメです。
「ToDoリスト」にある項目は、やるべき日時は決まっていないため、スケジュールの入っていないスキマ時間にやることが基本になってきます。
「ToDoリスト」の項目を実行するためには以下の2つを実践してみましょう。
①毎朝ToDoリストを見て、前日行ったタスクを線を引いて消す。当日行いたいタスクを選ぶ。
②毎日タスクをこなす時間を確保する。
この①②は、できればカレンダーの予定に一週間分入れてしまうことで、実行しやすくなるでしょう。
4.タスク管理について振り返る
これを一週間続けると、自分の「やること」のいくつかが実行でき、満足感を得ることができるはずです。
一方で、こなせなかったタスクも出てくると思いますし、タスク管理自体がうまく機能しないこともあると思います。
それは仕方ないことで、私たちは人間なので完璧にこなすことは難しいですし、また前にも書いた通り、タスク管理は1つの正解があるわけではなく、人や状況によって、最適な方法は異なります。
自分なりに工夫をしながら、タスク管理の手法を改善させていきましょう。
その際には紹介したものをはじめとした書籍が役に立つと思いますし、このブログでも実例を交えた、様々な方法やコツを紹介していく予定です。
まとめ
タスク管理は、膨大な「やること」を実行していくために役に立ちます。
ただ人や状況によって、最適な管理方法は異なります。
まずは「やること」の特性を理解した上で、自分に合った手法を探してみましょう。
もちろん大切なことは実践していくことですので、まずはこの記事で示した方法を試しても良いですし、自分が良いと思う方法を試してみて、書籍やブログを参考に自分なりに改善させていってください!
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